研究領域/RESEARCH INTERESTS
■組織の意味生成と組織化
社会学者ニクラス・ルーマンの社会学的システム論、カール・ワイクの組織化の議論、ハーバート・サイモンの意思決定の議論を主として、意味編成と意思決定の観点から組織を分析しています。時間論、境界論、動機の語彙論と論文で扱う領域は様々ですが、知識労働者の協働を考える上で、個人と組織の境界、個人と組織のコミュニケーション上の帰属が組織の運営にどのように関係しているか、という共通した視点をもって研究しています。
関連業績:
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「組織境界の複数性」『21世紀の産業・労働社会学』(ナカニシヤ出版、2022年)
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「組織の意思決定と時間 : 協働のためのタイムマネジメント」『社会の時間 : 新たな「時間の社会学」の構築へ向けて』、科研費報告論集、2022年
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「組織における時間感覚:出来事としての時間の過去と未来」組織学会大会論文集 6(2) 26-31 2017年12月
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「知識労働者の協働とマネジメント」 組織学会ドクトラル・コンソーシアム査読付報告論文 2016年10月
寄稿記事:
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『組織社会学から見た「ほぼ日」』(DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー、オンライン、2017年)
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「ティール組織を絵空事で終わらせないために」英治出版Online 2018年6月
外部競争資金:
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援 2020年9月 - 2022年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 2017年4月 - 2019年3月
■道徳の社会学
近代社会において価値の多元性・多様性を許容しつつも、他者を道徳的に非難するコミュニケーションは、いかなる形式に基づいているのか。ニクラス・ルーマンの道徳論をもとに、他者を非難するコミュニケーションの条件、さらには道徳論からルーマンの社会理論について、詳細を明らかにしようと研究しています。これは修士課程在籍時からの研究テーマで、上記の組織論のテーマとは、組織における個人と組織への責任の帰属を考える前準備として関連しています。
関連業績:
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"Double symmetry in Niklas Luhmann's moral communication"(Kybernetes, 51(5), 2022)
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Author accepted manuscript(PDF) : Double Symmetry in Niklas Luhmann’s Moral Communication
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論文の著者邦訳がございます。ご入用の方は、ahiguchi [at] fukuoka-u.ac.jp までお問い合わせください。
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"On the symmetry of moral codes," Luhmann Conference, 2020-09-18
その他の業績詳細につきましては、リサーチマップをご覧ください。